中国語の資格を厳選紹介!【HSK、中国語検定は就職・留学に有利なの?】
今回は。。。
中国語を活かした仕事をしたい!
資格を取りたいと思っているけれど、どんな資格があるか分からない。
どんな資格がどんな仕事に役立つか分からない。
そんな方のために、徹底的に中国語の資格についてまとめました。
コンテンツ
中国語の資格とその種類
現在、日本では以下の3つの中国語に関する資格が主流です。
試験名 | 試験概要 |
---|---|
HSK(汉语水平考试) | 中国政府公認の世界認定の試験 |
中国語検定 | 日本中国語検定協会が開催する検定 |
全国通訳案内士試験 | 日本が認める唯一の語学系の国家資格 |
それぞれ、試験名をクリックするとそれぞれの試験の概要のページに飛べますので、ぜひ一度ご確認ください。
各資格の資格的位置付けをざっくり分けると、以下のようになります。
試験名 | 試験の位置づけ | 目的 |
---|---|---|
HSK(汉语水平考试) | 中華圏の大学に進学する場合や海外での就職に有利 | 留学・就職(中国語圏) |
中国語検定 | 日本で就職する場合に有利な資格 | 就職(日本国内) |
全国通訳案内士試験 | 日本で通訳案内業務を有償でする場合に必要な資格 | 就職(日本国内) |
一般的には、「HSK」は中華圏の大学へ留学する際に必ずと言っていいほど受験しなければならない資格です。
世界で認定されている中国語の資格のため、中国語圏へ就職したい場合も受験を求められる場合が多い資格です。
また、「中国語検定」と「全国通訳案内士試験」は日本で進学や就職する場合に有利となる試験といわれています。
今回は、公的(ビジネス)に役立つ中国語資格として中国語検定・全国案内通訳士試験と、留学に役立つ中国語資格としてHSKを分けて、それぞれ詳しく見ていきます。
公的(ビジネス)に役立つ中国語の資格
まず、中国語検定をご紹介します。
中国語検定
中国語検定試験(「中検」)は,主に日本語を母語とする中国語学習者を受験対象としている、日本中国語検定協会が主催する語学資格です。
中国語検定の一番の特徴は、リスニング、読解問題はもちろんのこと、試験の中に「翻訳」試験があるという点です。
「中検」は,日本人が外国語を学ぶ上で、「読む」「聞く」「話す」「書く」の四技能はもちろんのこと、母語である日本語と外国語の関係を処理する能力として「翻訳能力」をとても重視しています。
「学習者の外国語能力をより正確に測るためには,翻訳能力を重視し,それを測ることが大切である」という理念のもとに試験を主催しているとのことです。
難易度 | 級 | 受験料 (税込) | レベル目安 | 二次試験の有無 |
---|---|---|---|---|
高 | 1級 | 11,800円 | 挨拶・講演・会議・会談などの翻訳・通訳ができるレベル。 | あり |
↑ | 準1級 | 9,800円 | 通常の文章の中・日翻訳,簡単な通訳が可能なレベル。 | あり |
2級 | 7,800円 | やや高度な中国語の文章を読み, 中級レベルの文章を書くことができるレベル。 | なし | |
3級 | 5,800円 | 基本的な文章を読み,書くことができ、 簡単な日常会話ができるレベル。 | なし | |
4級 | 4,800円 | 簡単な中国語を聞き,話すことができるレベル。 | なし | |
低 | 準4級 | 3,500円 | 中国語の基礎的知識を身につけているレベル。 | なし |
中国語検定は、母国語が日本語の中国語学習や向けの検定のため、問題もほかの試験に比べて級が高くなればなるほど高い中国語能力を求められます。
特に、語彙問題や読解問題など、日本人が間違えやすい問題や、苦手な問題を出題されるので、試験のレベル自体ほかの資格試験よりもかなり高めです。
実際、中国語検定の最高級である1級の合格者は、毎回5%~7%と、かなり狭き門です。ですので、実質的な最高級は「準1級」といっても過言ではないくらいです。
とりあえず、「準1級合格」を当面の最終目標として勉強を進めるとよいでしょう。
一般的に、エントリーシートや履歴書には、準2級くらいから記載したら、アピールポイントとなるといわれています。
全国案内通訳士試験
では次に、全国案内通訳士試験の紹介をします。
全国通訳案内士試験は、外国人を有償でガイドできる資格を得ることができる日本で唯一の語学系の国家資格です。
主催者は日本政府観光局(JNTO)で、全国通訳案内士として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的として毎年1回大体8月の3週目に実施されます。
平成30年1月4日に改正通訳案内士法が施行された結果、正式名称が「全国通訳案内士」と変わりました。
通訳案内士の業務独占規制が廃止され、資格を有さない方であっても有償で通訳案内業務を行えるようになるなど、通訳案内士制度が大きく変わりました。
ただ、資格を有さない方は「全国通訳案内士」と名乗ることはできず、旅行会社などに属して外国人向けにガイドをする場合も、「全国通訳案内士」の資格を持っていたほうが採用されやすくなる傾向にあるようです。
具体的な試験概要は以下です。
内訳 | 試験内容 | 受験料 |
---|---|---|
筆記試験 | 外国語 日本地理 日本歴史 産業・経済・政治および文化に関する一般常識 通訳案内の業務 | 11,700円 |
口述試験 | 通訳案内の実務 |
注意点ですが、筆記試験の合否判定は、科目ごとに合格基準点が設定され、すべての科目が合格基準点に達しているか否かを判定することにより行うとされています。
ですので、苦手科目や捨て科目を作ることができず、すべての能力をまんべんなく高める必要があります。
また、2次試験の口述試験に進めるのは、第一次試験の筆記試験に合格した受験者のみです。
また、中国語で受験する場合、一次試験の項目にある語学の試験を以下の条件のどちらかを満たせば免除になります。
免除 | 対象者 | 免除対象 |
---|---|---|
中国語検定免除 | 中国語検定試験1級合格者 | 一次試験 |
HSK免除 | HSK6級180点以上 旧HSK高等試験9級取得者 | 一次試験 |
先ほどもご紹介しました通り、中国語検定1級合格はかなり難易度が高いため、HSK6級180点以上取得をめざして中国語試験免除を受けるのが無難でしょう。
留学に役立つ中国語の資格
では最後に留学に役立つ資格であるHSKについて詳しく見ていきます。
HSKは中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)直属の機関である「孔子学院总部/国家汉办」が主催し、中国政府が認定する資格です。
HSKの最大の特徴は、中国公認の資格であり、世界レベルで通用する語学資格という点です。英語でいう、TOEICやTOEFLと同じような位置づけといってよいでしょう。
HSKのもう一つの特徴は,中国語による設問に中国語で答えるという点です。
設問も中国語なので、中国語学習を始めたばかりの方は難しい!
と感じてしまうかもしれませんが、次第に慣れてくるものですので心配はありません。
HSKの試験概要は以下です。
難易度 | 級 | レベル | 語彙量 | 受験料 | 試験時間 |
---|---|---|---|---|---|
高 | 6級 | 意見などを口頭や書面で表現 | 5000語 | 9,790円 | 150分 |
↑ | 5級 | 中国語でスピーチできる | 2500語 | 8,580円 | 135分 |
↑ | 4級 | 中国語を母語とする者と話せる | 1200語 | 7,370円 | 115分 |
↑ | 3級 | 基本的なコミュニケーション | 600語 | 6,160円 | 100分 |
↑ | 2級 | 初級中国語の上位レベル | 300語 | 4,950円 | 65分 |
低 | 1級 | 日常中国語の応用能力を判定 | 150語 | 3,740円 | 50分 |
中国語圏の大学に進学する場合は、HSK4級から5級合格を前提としている大学も多いようです。
もちろん大学のレベルや、文系・理系によって異なりますので、自分の希望の学校の募集要項をお調べください。
中国語圏に就職する場合もHSKをもっていたほうが確実に有利ですし、語学能力があるという説得力があります。
HSKの最高級である6級を取得するのは、中国語検定の実質的最高級の準1級に比べると、そこまで難しくないイメージです。
そこで、とりあえずのHSK6級を取得した後に、中国語検定の準1級合格を目指すと、段階的にレベルアップしていると実感できるでしょう。
まとめ
今回は、就職に有利な中国語資格などをHSK、中国語検定、全国通訳案内士試験の3つに絞って詳しく見てきました。
資格試験は、現在の自分のレベルを客観的に測ることができるよいきっかけになります。
自分のレベルに合った試験を定期的に受けて、語学力向上を実感したいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。