自由になりたいなら、自由を封印しろ?

自己中心的な自分、自己中心のみでは生きられない世界

何度でも言うけど…。全ては自分のためでしかない。

自分の幸せのためだけに生きられたらどれだけ楽しいだろう。

自分のためにだけ人が動いてくれたら、どれだけのことができるだろう。

誰でも一度は夢想してみる。

でも、そんな世界は絶対にない。

子供じゃないんだから、そんなの言われなくたって分かってる。

本当に分かってる?

本能はそんなに物分かり良くないと思うけど…。

「全ては自分のため」、これは知ってる知らないの問題ではなくて、本能…。

どうしようもなく湧き上がってくる欲望。そんなに簡単にコントロールできる?

ある自己中心者のみの世界の物語

さて、これは、人間が誕生したばかりの頃のある世界のお話…

誰もが本能のままに、それぞれが完全自己責任で食料を調達していた。

ある者は食べられそうな草を食べて食いつなぐ
ある者は石を武器に変えてウサギやネズミを狩って食いつなぐ
ある者は川で魚を捕まえて食いつなぐ

ある者は毒草を食べてしまい死んでしまう。
ある者は狩猟がうまくいかず遂には動けなくなり餓死してしまう。
ある者は飢えた餓鬼に襲われて食料を奪われて餓死してしまう。
ある者は食料を取り合い争う中で命を奪われてしまう。

そんなことをしながら、運が良かった者だけが奇跡的に生き延びているまさにサバイバルの世界。

そんな時代に生きたカイルという若者のお話…。